名古屋旅行その3 ※超長編※
2007年 07月 02日
6/26PM4:00。宿に到着。オイラが予約しましたよ。ベッドが三つのお部屋を。古めかしくて
ユニットバスもエラく狭かったですが…まぁ1人4000円ですからね。文句言えません。
繁華街のど真ん中という雰囲気、というかまさにそれでありまして。特にピンサロ的なお店が
そりゃまぁいっぱいありましたです。やたら『人妻』って文字が目に飛び込んできましたが、
あれってば…。まぁいいや。
部屋に入るなりオイラはシャワーですっきりしたんですけど、その間にねぇさんが車に
カバン忘れたってんで、とりに行ってましたよ。んで、オイラがシャワー浴び終わって、
さぁさパンツでも履きましょうか、となってる時に帰ってこられてね。
ぬおっ!
的な声を聞いたり聞かなかったり…ねぇ。全員で一服した後、ゲストの男とねぇさんがガイド
ブックや地図などを見始めました。
「旨いひつまぶしの店は…ここか?」
「あー港とか行ってみたいなぁ」
なんていいながら。その頃オイラはもうね、お茶飲んだりお菓子食べたり、タバコ吸ったり
ベッドに寝転がってみたりと、誰が見てもやる気ナシって状態。っていうかめんどいじゃん、
どこ行くとか決めんのって。イヤなんだよねぇ…作業的に。しかも今からそういうのに参加したら
2人の意見をある程度尊重しながら、ってことになるよね?イヤだよ、そんなの…。
結局、ご飯食べるところを、オイラが事前に調べておいた、宿から近いお店に設定しまして、
行ったりきたりになるけども、とりあえず夕方~夜の観光は名古屋駅周辺で!ってことで決着。
なんかしりませんがオイラ、途中からかなり地図とか見るように言われて。しっかり2人に
取り込まれちゃって、ナビみたくなってましたよ。近くの駅から2駅だぞ、なんつってさ。
6/25PM5:00 早くも宿を出て、観光&夕飯。正直、オイラは早いんじゃないか?と、
思ったんですけどね。っていうかもう少しベッドでグッタリしてたかったってのが本音ですが。
まぁいいかと。なにやらお2人が行きたがって仕方ないようでしたから。ンじゃ行こう!と。
張り切って行ったわけ。
こんなものがありました。観覧車。ただそれだけ。こういうの、大阪・道頓堀でも見たし、たいした感動はなかったよね、実際。でもやっぱり名古屋は大きな街なんだと実感しましたです。
けどねぇ、なんだろう。ゲストの彼ね。彼ってばねぇ、とにかく先頭で歩きたがるわけ。
ほとんど道知らないのよ、覚えてもいない。地図も持ってない。そんな状態でガンガン行くわけ。
で、オイラはそんなのが面白いなぁと思っちゃうから、道違うよって思いながらも彼について
いく。違うよ、って言うのもめんどいって部分もあるんだけど。んで、そんな2人に巻き込まれて
疲れ果てるのがちっさいねぇさん。
「ちょ、ちょっと待って!あんた、道知ってんの?」
「いや、しらん…けどだいたいこっちやろ?」
「ウハハハハ!」
「いや、笑ってないで!どーすんの?」
「とりあえず駅行くんでしょ?地下鉄の?」
「地下鉄…どこや?」
彼に言わせるとね、タイに行ってからそういう行動をとるようになったんだとか。とにかく歩いて
チャッチャと移動するようになっちゃったと。そこにどんなメリットや意味があるのか、全くもって
不明でしたが、ふぅーんとうなずくしかなかったですね。
「ちょっと待てる?今、携帯で地図見るから…あぁやっぱこっちだねぇ」
扇子でパタパタしながら携帯片手に名古屋の繁華街を闊歩するオイラ…なんかカッコいい。
でも、地図見てるオイラは最後方からダラダラ歩き、どこをどう曲がるかも分からない2人が、
っていうか彼が先頭になり、あいかわらずズンズン進んでました。オイラの司令塔的な働きで
たいした時間もとられずに、栄駅到着。久々に切符を買い、久々に自動改札を通り、ドキドキ
しっぱなしの3人でしたが、電車に乗って10分としないうちに目的地名古屋駅に到着。
「なんか…部屋で1時間も話してたのは一体なんだったの?って感じだね」
彼がこう言いましたよ。いや、たしかにそう感じるだろうけどさ…だからこそ短時間でここに
これたんじゃねぇの?っていうかあんたの気の向くままに歩く、タイ式ナゴヤウォーカーに
付き合ってたら、今頃どこ行ってるかわからんぞ…と言い放つわけもなく。オイラは笑顔で
うなずくばかりでありましたよ。いや、実際迷ったら面白かったよなぁって思ったから。
6/26PM6:00 名古屋駅のツインタワーっていうの?あれの近くにある『ミッドランドスクエア』
というところにやってまいりました。ここは彼やねぇさんが見てたガイドブックに載ってたらしく、
なんでも今が旬なとこなんだそうですよ。たしかに、1階なんてのはもう高級ブランド店ばかり。
レクサスの展示場までありましたよ。
「あの裏にダイハツのミラとか展示してたらバランスとれるのに…」
と思わず小声で言っちゃいましたねぇ。にしてもねぇ、とにかくデカくて…オッサンにはちょっと、
なにをどうしていいかわからない空間でしたな。他の2人は結構面白がってたようですが。
まぁビックリしましたよね、えぇ。
そして、ゲストの彼がイチオシ(いや、ガイドブックみて気になっただけなんだけどね)の
スポットへとまいりましたよ。『スカイプロムナード』というそれはオフィス棟の44~46階に
ある、展望施設。500円だか700円だか、とられます。しっかりしてんな、ナゴヤ人め。
これが入口。キレイなおねぇさんたちが出迎えてくれます。彼はちょっと気になる子を見つけてましたね。オイラは…興味なし。それより夜景です、夜景。ちなみに丸く光ってるとこ、いろんな色に変わります。
エレベーターと階段を駆使してようやく展望できるところに来ましたが、曇ってるはガスってるは、7時前だはで、街は灰色にしか見えませんでしたよ。この時点で、我々は長期戦を覚悟。ベンチを3つ占領して寝てましたね。
しかしここで一番最初に忍耐力の限界に至ったのは、やはりねぇさん。ふくれっ面を惜しげもなく我々に披露してくれました。「もう…いいんじゃない?」「なに言ってんの?あと30分も待てばキレイなのが見れるって」こんなあんばいですよね。困ったもんです、あの人ってば。しかしそうこうするうちに、館内放送で「霧と光で夜景を演出いたします」なんてことがお知らせされました。この写真が始まってすぐくらいかな?続けて見ていただきましょう。
まぁキレイっちゃキレイでしたよねぇ。そこここにカップルさんもいて。おばちゃんもいたかな。彼と話し込んでましたし。けどさ、オイラは夜景が見たくて頑張ってたもんだから、霧が邪魔でね。消えるわけないんだけど、フーフー吹いたりしてましたな。それと、写真とるのに右往左往してたら、近くにいたカップルが逃げ出していきました。そりゃそうだよね、オッサンが1人でカメラ持ってうろついてたら、逃げたくなるよ…誰だって。
で、その霧と光の演出が終わると、外はこんな感じになってました。窓枠がすっげぇ邪魔でしたけど、仕方ないですね。こうしてみると、まぁまぁキレイかなぁと。このあと、彼が「女の子ってこういう所連れてくるとクラッとくるものなの?」とねぇさんに聞いてました。ねぇさんは「さぁ…人それぞれでしょ?」とエラく素っ気無く答えておりました。確かにその通りですが…可愛げのない返答。30越えて独身・未婚って女性は、現実を見過ぎでありますね(あ、本人がコレ見たら確実に怒られるわ…)。
6/26PM7:30 スカイプロムナードをあとにして、地下鉄を使って逆戻りいたします。
夕飯の『ひつまぶし』がそっちなんだもの。途中、ワイン売ってる店に寄りまして、白ワインと
チーズを彼と2人で購入いたしました。ホテル戻ってから乾杯しようじゃないか!ということで。
えぇ、かなり楽しみでしたね。
地下街を歩いておりますと、彼の歩き方にとうとう、ある人間が不満を漏らしましたよ。
ねぇさんですね。で、その言葉が面白かった。
「あの人さぁ、なんであんなに1人で先に行っちゃうの?あんなに自分勝手だと
彼女なんかできないよ…かりにできてもうまくいかないね」
てなことを耳打ちするわけ。いや面白いよ、面白いけどさ…あんた、疲れてるだけだろ?と
言いたくなったオイラでしたが、ここはもう1つ頭に浮かんだ言葉を返しました。
「いやさ、お互いに補い合っていけばいいじゃない。突っ走る人がいても、それを
受入れて、調整する人がいればさ。その役目、今はオイラたちだろ」
なんて会話を2人でしているうちにも、彼はドンドン独走。しまいには雑踏に紛れ込んでしまい、
あやうく見失うところでありました。
「ちょ、ちょい!おーい!疲れたってこの人いうから、ちょとコーヒーでも飲んでかない?」
「あ、あぁいいよ」
「…ったく、速過ぎだって。歩くの」
ドトールがありましたんでね。そこに入りましたよ。スカイプロムナードではただ座って夜景?を
見てるだけでしたが、なんかね。じぃっとしてるのも疲れるもんでね。ちょっと苦味のある
アイスコーヒーを飲んだら、かなり落ち着けましたですな。
こうなると、ねぇさんはどうでもいいことを始めます。っていうか見つけてしまうんですね。
隣に座ってた彼の耳をずーっと見てるんですよ。小学生がカマキリ見つけて、目を真ん丸くして
覗き込むように。
「なにしてんだ?」
「この人…」
「なによ?」
「耳毛生えてる!ウヒャヒャ!」(携帯で撮影)
わかるかなぁ。よぉくみるとね、黒い線が何本かあるんですけど…まぁ見えなくてもいいです。どうってことない、むしろ不快な写真でしょうし。
店内には結構お客さんいたんですが、明らかに我々だけヘンな空気を出してましたね。
そりゃそうですな、耳毛で盛り上がってんだもん。
「こんなとこに生えてるなんて知らなかった…」
そういいながら耳毛を引っ張る彼。
「床屋とかで剃ってもらってる?この前してもらったよ…うぶ毛だけどね」
「あっ!耳毛がカールしたよ!ウキャキャキャ!」
それから10分ほどですかね。ずぅーっと耳毛ですよ。主役は彼じゃなくて、彼の耳毛。
でも彼はその状況、まんざらでもないようでした。ずっと微笑んでましたもん。かまわれるのが
好きなんですね。このへんはオイラと一緒です。キモチワルイです、えぇ。
6/26PM8:30 よぉし行くぞ!耳毛っ!というねぇさんの号令一発で、ひつまぶしの店、
『ひつまぶし 備長』さんへと向かうことになりました。本店?は他のところにあるらしいですが、
我々の宿の近くにある『ラシック』という建物の7階にもあるということで。オイラ、目をつけてた
わけでございます。このへんがA型気質ですね。行くかどうかわからないけども、一応調べて
おいて、みたいな。で、いざ7階まで行きますと、『備長』さんの入口あたりはもう、長蛇の列。
こりゃあ…いつ食えるかわからんぞ
ちょっと怖くなって隣にある、メッチャ空いてるエビフライの店をオイラはずっと覗いてましたね。
こっちも名古屋名物なんだから、いいんじゃね?って。でもね、彼は言うわけ。
「さっきのスカイプロムナードとここのひつまぶしを食わなきゃ、名古屋に来た意味がない!」
絶対食わなきゃいかんだろ!という勢いで言うわけ。そしたらさ、メッチャ空いてるエビフライ屋
なんて入れるわけないじゃん。だからまぁね、30分くらいかなぁ。ちゃんと待ってましたよ。
昼からなんも食ってなかったからさ。長かったなぁ、あの30分は。泣きそうだったもん。
(携帯で撮影)
で、出てきたのがこれ(ってもうすでに食っちゃってます)。旨かった!マジで旨かった!あんなうなぎを食ったのは初めてだったかもしれません。身の表面と皮は香ばしくパリッと焼けてるんだけど、中は柔らかくて…そう、臭みもほとんどなかったですよ。風味って言った方がよいですかな。それだけはちゃんと残ってて。いやぁ、最高でした。もう一杯食えって言われても全然いけましたね。
ところが、です。まぁ出発前に聞いてはいたんですけど、ねぇさんは…
うなぎが食えない人
2人のを少しもらえばそれでいいから、なんてこと言ってたわけ。
「なに?食えない?食ったら絶対、自分の分注文するよ」
彼の力強い言葉を聞きながら、ねぇさん一口。
「…まぁ美味しいけどね…うなぎだよね、やっぱり」
「当たり前だろっ!」
結局、一口だけ食べて終了。
「名古屋になにしにきたのよ?」
という彼の言葉を聞き流すように、ねぇさんはお茶をすすっておりましたです。
6/25PM9:00 宿まで徒歩で10分弱。途中のコンビニでねぇさんは冷やしラーメンを購入。
宿近くで、客引きのお兄さんに
「おっぱいパブありますけど、いかがっすかぁ」
と声をかけられ、彼はちょっとだけ興味を示す。オイラには声かけてくれなかった。
「だってほら、近くに私がいたから」
ねぇさんはほざいておりました。いやまぁね、おっきいけども…。
6/25PM9:30 それぞれがシャワーを浴びたり、オイラ持参のDVD『水曜どうでしょう』を
見たり。で、落ち着いたところで買ってきたワインをあけて、三人で乾杯いたしました。
ねぇさんはオイラよりずっとゲコで、2舐めして終わり。男性陣だけでほぼ1本空けました。
考えてみると、こうして彼と酒を飲むのは初めてでありました。いつもオイラが運転手でしたから
結局飲むのは彼1人という状況でね。それが今回はオイラも!ってことになったわけですので
そりゃあ彼も喜んでましたよ。
「あぁそうだ!チーズもあるじゃん。食べようよ」
ワインと一緒に買ったチーズ。お店の方のオススメでした。2人して期待に胸を膨らませました。
ラップを剥がして、いざ一口…
んーとね、真夏の台所に3日間放置されてた沢庵を10倍濃くしたような香り
これが口内、鼻腔を縦横無尽に駆け巡り、臭気として抜けてくんです。
「…やめよ」
「うん、そうだね…」
1000円以上したチーズ…ゴミ箱へ。
しかしまぁね、彼はなぜか知りませんが、大量のカシューナッツやらタイ限定販売?の
プリッツやら、いろんなものを持ってきてまして。まぁそれでワインを酌み交わしましたよ。
向こうでの生活の話を聞きながらね。なんでも1バーツ=3円くらいだそうで。お昼ごはんは
20バーツもあれば十分とか、1人4000円の部屋をリゾートみたいなところに予約したら
お風呂2つ、トイレ3つ、ツインのベッドルームが2つにデッカイリビングみたいなのが1つ
という、かなりなお部屋が獲れるなんてこととか、言えないような遊びを結構してるとか…。
面白かったですな。外国なんて行こうとも思わないオイラですから。こういう話は非常に
楽しかったです。
あ、そうそう。この時タイのお土産ってことで、お守りみたいな、首飾りみたいなのを
いただきました。写真…後日アップします。すいません。向こうじゃかなりな人気らしいです。
ねぇさんはブレスレット的なやつをもらってましたね。で、オイラはまぁね、作っておいた
札バサミと小銭入れを彼にあげましたよ。
「なんでサイフ?」
「ん?邪魔になんないでしょ?」
「あぁ…」
ってことで、思いのほか長くなった今回。ここまで読んだ人、いるのか?いたとしたらその人、
かなりなヒマ人だと思われます。状況をなんとか打開しましょうね。
次回、ようやく名古屋2日目。そしてもしかすると最終回であります。この日、オイラは感動の
あまり、泣きました。
ユニットバスもエラく狭かったですが…まぁ1人4000円ですからね。文句言えません。
繁華街のど真ん中という雰囲気、というかまさにそれでありまして。特にピンサロ的なお店が
そりゃまぁいっぱいありましたです。やたら『人妻』って文字が目に飛び込んできましたが、
あれってば…。まぁいいや。
部屋に入るなりオイラはシャワーですっきりしたんですけど、その間にねぇさんが車に
カバン忘れたってんで、とりに行ってましたよ。んで、オイラがシャワー浴び終わって、
さぁさパンツでも履きましょうか、となってる時に帰ってこられてね。
ぬおっ!
的な声を聞いたり聞かなかったり…ねぇ。全員で一服した後、ゲストの男とねぇさんがガイド
ブックや地図などを見始めました。
「旨いひつまぶしの店は…ここか?」
「あー港とか行ってみたいなぁ」
なんていいながら。その頃オイラはもうね、お茶飲んだりお菓子食べたり、タバコ吸ったり
ベッドに寝転がってみたりと、誰が見てもやる気ナシって状態。っていうかめんどいじゃん、
どこ行くとか決めんのって。イヤなんだよねぇ…作業的に。しかも今からそういうのに参加したら
2人の意見をある程度尊重しながら、ってことになるよね?イヤだよ、そんなの…。
結局、ご飯食べるところを、オイラが事前に調べておいた、宿から近いお店に設定しまして、
行ったりきたりになるけども、とりあえず夕方~夜の観光は名古屋駅周辺で!ってことで決着。
なんかしりませんがオイラ、途中からかなり地図とか見るように言われて。しっかり2人に
取り込まれちゃって、ナビみたくなってましたよ。近くの駅から2駅だぞ、なんつってさ。
6/25PM5:00 早くも宿を出て、観光&夕飯。正直、オイラは早いんじゃないか?と、
思ったんですけどね。っていうかもう少しベッドでグッタリしてたかったってのが本音ですが。
まぁいいかと。なにやらお2人が行きたがって仕方ないようでしたから。ンじゃ行こう!と。
張り切って行ったわけ。
こんなものがありました。観覧車。ただそれだけ。こういうの、大阪・道頓堀でも見たし、たいした感動はなかったよね、実際。でもやっぱり名古屋は大きな街なんだと実感しましたです。
けどねぇ、なんだろう。ゲストの彼ね。彼ってばねぇ、とにかく先頭で歩きたがるわけ。
ほとんど道知らないのよ、覚えてもいない。地図も持ってない。そんな状態でガンガン行くわけ。
で、オイラはそんなのが面白いなぁと思っちゃうから、道違うよって思いながらも彼について
いく。違うよ、って言うのもめんどいって部分もあるんだけど。んで、そんな2人に巻き込まれて
疲れ果てるのがちっさいねぇさん。
「ちょ、ちょっと待って!あんた、道知ってんの?」
「いや、しらん…けどだいたいこっちやろ?」
「ウハハハハ!」
「いや、笑ってないで!どーすんの?」
「とりあえず駅行くんでしょ?地下鉄の?」
「地下鉄…どこや?」
彼に言わせるとね、タイに行ってからそういう行動をとるようになったんだとか。とにかく歩いて
チャッチャと移動するようになっちゃったと。そこにどんなメリットや意味があるのか、全くもって
不明でしたが、ふぅーんとうなずくしかなかったですね。
「ちょっと待てる?今、携帯で地図見るから…あぁやっぱこっちだねぇ」
扇子でパタパタしながら携帯片手に名古屋の繁華街を闊歩するオイラ…なんかカッコいい。
でも、地図見てるオイラは最後方からダラダラ歩き、どこをどう曲がるかも分からない2人が、
っていうか彼が先頭になり、あいかわらずズンズン進んでました。オイラの司令塔的な働きで
たいした時間もとられずに、栄駅到着。久々に切符を買い、久々に自動改札を通り、ドキドキ
しっぱなしの3人でしたが、電車に乗って10分としないうちに目的地名古屋駅に到着。
「なんか…部屋で1時間も話してたのは一体なんだったの?って感じだね」
彼がこう言いましたよ。いや、たしかにそう感じるだろうけどさ…だからこそ短時間でここに
これたんじゃねぇの?っていうかあんたの気の向くままに歩く、タイ式ナゴヤウォーカーに
付き合ってたら、今頃どこ行ってるかわからんぞ…と言い放つわけもなく。オイラは笑顔で
うなずくばかりでありましたよ。いや、実際迷ったら面白かったよなぁって思ったから。
6/26PM6:00 名古屋駅のツインタワーっていうの?あれの近くにある『ミッドランドスクエア』
というところにやってまいりました。ここは彼やねぇさんが見てたガイドブックに載ってたらしく、
なんでも今が旬なとこなんだそうですよ。たしかに、1階なんてのはもう高級ブランド店ばかり。
レクサスの展示場までありましたよ。
「あの裏にダイハツのミラとか展示してたらバランスとれるのに…」
と思わず小声で言っちゃいましたねぇ。にしてもねぇ、とにかくデカくて…オッサンにはちょっと、
なにをどうしていいかわからない空間でしたな。他の2人は結構面白がってたようですが。
まぁビックリしましたよね、えぇ。
そして、ゲストの彼がイチオシ(いや、ガイドブックみて気になっただけなんだけどね)の
スポットへとまいりましたよ。『スカイプロムナード』というそれはオフィス棟の44~46階に
ある、展望施設。500円だか700円だか、とられます。しっかりしてんな、ナゴヤ人め。
これが入口。キレイなおねぇさんたちが出迎えてくれます。彼はちょっと気になる子を見つけてましたね。オイラは…興味なし。それより夜景です、夜景。ちなみに丸く光ってるとこ、いろんな色に変わります。
エレベーターと階段を駆使してようやく展望できるところに来ましたが、曇ってるはガスってるは、7時前だはで、街は灰色にしか見えませんでしたよ。この時点で、我々は長期戦を覚悟。ベンチを3つ占領して寝てましたね。
しかしここで一番最初に忍耐力の限界に至ったのは、やはりねぇさん。ふくれっ面を惜しげもなく我々に披露してくれました。「もう…いいんじゃない?」「なに言ってんの?あと30分も待てばキレイなのが見れるって」こんなあんばいですよね。困ったもんです、あの人ってば。しかしそうこうするうちに、館内放送で「霧と光で夜景を演出いたします」なんてことがお知らせされました。この写真が始まってすぐくらいかな?続けて見ていただきましょう。
まぁキレイっちゃキレイでしたよねぇ。そこここにカップルさんもいて。おばちゃんもいたかな。彼と話し込んでましたし。けどさ、オイラは夜景が見たくて頑張ってたもんだから、霧が邪魔でね。消えるわけないんだけど、フーフー吹いたりしてましたな。それと、写真とるのに右往左往してたら、近くにいたカップルが逃げ出していきました。そりゃそうだよね、オッサンが1人でカメラ持ってうろついてたら、逃げたくなるよ…誰だって。
で、その霧と光の演出が終わると、外はこんな感じになってました。窓枠がすっげぇ邪魔でしたけど、仕方ないですね。こうしてみると、まぁまぁキレイかなぁと。このあと、彼が「女の子ってこういう所連れてくるとクラッとくるものなの?」とねぇさんに聞いてました。ねぇさんは「さぁ…人それぞれでしょ?」とエラく素っ気無く答えておりました。確かにその通りですが…可愛げのない返答。30越えて独身・未婚って女性は、現実を見過ぎでありますね(あ、本人がコレ見たら確実に怒られるわ…)。
6/26PM7:30 スカイプロムナードをあとにして、地下鉄を使って逆戻りいたします。
夕飯の『ひつまぶし』がそっちなんだもの。途中、ワイン売ってる店に寄りまして、白ワインと
チーズを彼と2人で購入いたしました。ホテル戻ってから乾杯しようじゃないか!ということで。
えぇ、かなり楽しみでしたね。
地下街を歩いておりますと、彼の歩き方にとうとう、ある人間が不満を漏らしましたよ。
ねぇさんですね。で、その言葉が面白かった。
「あの人さぁ、なんであんなに1人で先に行っちゃうの?あんなに自分勝手だと
彼女なんかできないよ…かりにできてもうまくいかないね」
てなことを耳打ちするわけ。いや面白いよ、面白いけどさ…あんた、疲れてるだけだろ?と
言いたくなったオイラでしたが、ここはもう1つ頭に浮かんだ言葉を返しました。
「いやさ、お互いに補い合っていけばいいじゃない。突っ走る人がいても、それを
受入れて、調整する人がいればさ。その役目、今はオイラたちだろ」
なんて会話を2人でしているうちにも、彼はドンドン独走。しまいには雑踏に紛れ込んでしまい、
あやうく見失うところでありました。
「ちょ、ちょい!おーい!疲れたってこの人いうから、ちょとコーヒーでも飲んでかない?」
「あ、あぁいいよ」
「…ったく、速過ぎだって。歩くの」
ドトールがありましたんでね。そこに入りましたよ。スカイプロムナードではただ座って夜景?を
見てるだけでしたが、なんかね。じぃっとしてるのも疲れるもんでね。ちょっと苦味のある
アイスコーヒーを飲んだら、かなり落ち着けましたですな。
こうなると、ねぇさんはどうでもいいことを始めます。っていうか見つけてしまうんですね。
隣に座ってた彼の耳をずーっと見てるんですよ。小学生がカマキリ見つけて、目を真ん丸くして
覗き込むように。
「なにしてんだ?」
「この人…」
「なによ?」
「耳毛生えてる!ウヒャヒャ!」(携帯で撮影)
わかるかなぁ。よぉくみるとね、黒い線が何本かあるんですけど…まぁ見えなくてもいいです。どうってことない、むしろ不快な写真でしょうし。
店内には結構お客さんいたんですが、明らかに我々だけヘンな空気を出してましたね。
そりゃそうですな、耳毛で盛り上がってんだもん。
「こんなとこに生えてるなんて知らなかった…」
そういいながら耳毛を引っ張る彼。
「床屋とかで剃ってもらってる?この前してもらったよ…うぶ毛だけどね」
「あっ!耳毛がカールしたよ!ウキャキャキャ!」
それから10分ほどですかね。ずぅーっと耳毛ですよ。主役は彼じゃなくて、彼の耳毛。
でも彼はその状況、まんざらでもないようでした。ずっと微笑んでましたもん。かまわれるのが
好きなんですね。このへんはオイラと一緒です。キモチワルイです、えぇ。
6/26PM8:30 よぉし行くぞ!耳毛っ!というねぇさんの号令一発で、ひつまぶしの店、
『ひつまぶし 備長』さんへと向かうことになりました。本店?は他のところにあるらしいですが、
我々の宿の近くにある『ラシック』という建物の7階にもあるということで。オイラ、目をつけてた
わけでございます。このへんがA型気質ですね。行くかどうかわからないけども、一応調べて
おいて、みたいな。で、いざ7階まで行きますと、『備長』さんの入口あたりはもう、長蛇の列。
こりゃあ…いつ食えるかわからんぞ
ちょっと怖くなって隣にある、メッチャ空いてるエビフライの店をオイラはずっと覗いてましたね。
こっちも名古屋名物なんだから、いいんじゃね?って。でもね、彼は言うわけ。
「さっきのスカイプロムナードとここのひつまぶしを食わなきゃ、名古屋に来た意味がない!」
絶対食わなきゃいかんだろ!という勢いで言うわけ。そしたらさ、メッチャ空いてるエビフライ屋
なんて入れるわけないじゃん。だからまぁね、30分くらいかなぁ。ちゃんと待ってましたよ。
昼からなんも食ってなかったからさ。長かったなぁ、あの30分は。泣きそうだったもん。
(携帯で撮影)
で、出てきたのがこれ(ってもうすでに食っちゃってます)。旨かった!マジで旨かった!あんなうなぎを食ったのは初めてだったかもしれません。身の表面と皮は香ばしくパリッと焼けてるんだけど、中は柔らかくて…そう、臭みもほとんどなかったですよ。風味って言った方がよいですかな。それだけはちゃんと残ってて。いやぁ、最高でした。もう一杯食えって言われても全然いけましたね。
ところが、です。まぁ出発前に聞いてはいたんですけど、ねぇさんは…
うなぎが食えない人
2人のを少しもらえばそれでいいから、なんてこと言ってたわけ。
「なに?食えない?食ったら絶対、自分の分注文するよ」
彼の力強い言葉を聞きながら、ねぇさん一口。
「…まぁ美味しいけどね…うなぎだよね、やっぱり」
「当たり前だろっ!」
結局、一口だけ食べて終了。
「名古屋になにしにきたのよ?」
という彼の言葉を聞き流すように、ねぇさんはお茶をすすっておりましたです。
6/25PM9:00 宿まで徒歩で10分弱。途中のコンビニでねぇさんは冷やしラーメンを購入。
宿近くで、客引きのお兄さんに
「おっぱいパブありますけど、いかがっすかぁ」
と声をかけられ、彼はちょっとだけ興味を示す。オイラには声かけてくれなかった。
「だってほら、近くに私がいたから」
ねぇさんはほざいておりました。いやまぁね、おっきいけども…。
6/25PM9:30 それぞれがシャワーを浴びたり、オイラ持参のDVD『水曜どうでしょう』を
見たり。で、落ち着いたところで買ってきたワインをあけて、三人で乾杯いたしました。
ねぇさんはオイラよりずっとゲコで、2舐めして終わり。男性陣だけでほぼ1本空けました。
考えてみると、こうして彼と酒を飲むのは初めてでありました。いつもオイラが運転手でしたから
結局飲むのは彼1人という状況でね。それが今回はオイラも!ってことになったわけですので
そりゃあ彼も喜んでましたよ。
「あぁそうだ!チーズもあるじゃん。食べようよ」
ワインと一緒に買ったチーズ。お店の方のオススメでした。2人して期待に胸を膨らませました。
ラップを剥がして、いざ一口…
んーとね、真夏の台所に3日間放置されてた沢庵を10倍濃くしたような香り
これが口内、鼻腔を縦横無尽に駆け巡り、臭気として抜けてくんです。
「…やめよ」
「うん、そうだね…」
1000円以上したチーズ…ゴミ箱へ。
しかしまぁね、彼はなぜか知りませんが、大量のカシューナッツやらタイ限定販売?の
プリッツやら、いろんなものを持ってきてまして。まぁそれでワインを酌み交わしましたよ。
向こうでの生活の話を聞きながらね。なんでも1バーツ=3円くらいだそうで。お昼ごはんは
20バーツもあれば十分とか、1人4000円の部屋をリゾートみたいなところに予約したら
お風呂2つ、トイレ3つ、ツインのベッドルームが2つにデッカイリビングみたいなのが1つ
という、かなりなお部屋が獲れるなんてこととか、言えないような遊びを結構してるとか…。
面白かったですな。外国なんて行こうとも思わないオイラですから。こういう話は非常に
楽しかったです。
あ、そうそう。この時タイのお土産ってことで、お守りみたいな、首飾りみたいなのを
いただきました。写真…後日アップします。すいません。向こうじゃかなりな人気らしいです。
ねぇさんはブレスレット的なやつをもらってましたね。で、オイラはまぁね、作っておいた
札バサミと小銭入れを彼にあげましたよ。
「なんでサイフ?」
「ん?邪魔になんないでしょ?」
「あぁ…」
ってことで、思いのほか長くなった今回。ここまで読んだ人、いるのか?いたとしたらその人、
かなりなヒマ人だと思われます。状況をなんとか打開しましょうね。
次回、ようやく名古屋2日目。そしてもしかすると最終回であります。この日、オイラは感動の
あまり、泣きました。
by blv_cyber
| 2007-07-02 16:04
| 旅行・ドライブ